ヒトラーの「わが闘争」校訂版が2016年1月8日に出版されます。


ドイツの全書店で購入可能です。


発行部数はさしあたり4000部で、価格は59ユーロ。

Institut für Zeitgeschichte: Historisch-kritische Edition von "Mein Kampf" | Bild: Institut für Zeitgeschichte




今ドイツでは、この校訂版「わが闘争」をドイツの学校で教材として使用するべきかどうか、


意見が分かれています。



教員連盟は賛成、


ユダヤ団体は反対。



ミュンヘン・オーバーバイエルン・イスラエル文化協会シャルロッテ・クノプロッホ会長は言います。


「宗教としてのユダヤ教や1933年以前に栄えていたユダヤ社会、


われわれの国のユダヤ人のお陰で獲得できたものについて、


学校の授業で不当に扱われている限り、


また、ドイツの生徒たちがホロコースト以外でユダヤ人についてほとんど何も知らない


という現状がある以上、


よりによって反ユダヤの誹謗文書である『わが闘争』を


授業で扱うのは無責任だと思う」。



クノプロッホ会長はまた、生徒に歴史的意識と責任感を持った人間にし、


自由・民主主義的価値観を守ろうという意識を持たせることを目的とし、


ホロコーストやナチスの過去と向き合う作業は、


「わが闘争」を読まなくても可能であると主張しています。



一方、教員連盟のヨーゼフ・クラウス会長は


「授業でテキストからの抜粋を専門的に扱うことで、


青少年に政治的過激化思想に対して免疫をもたせることができる」


と述べています。



また、クラウス会長は


「生徒たちに読むことを禁止してしまったら、


例えばネット上で需要が高まってしまう。


だから、『わが闘争』の受容は問題に精通した歴史や政治の教員たちによって


指導されるのが良い」と強調しています。




イスラエル文化協会のクノプロッホ会長は、学校ではナチスやホロコースト、


第二次世界大戦をしっかり学ぶ時間が少ないことが常であるから、


「わが闘争」と取り組むのは間違っていると考えています。


「少ない時間でこのような不快極まる反ユダヤ主義の煽動文書と取り組むことは意味がない」。


本の内容は「極右的かつ人種差別的」であり、


だからこそ今日、かつてないほどに話題を呼び、


かつ誘惑的だとクノプロッホ会長は考えているのです。



しかし、教員連盟のクラウス会長は、


だからこそ上のクラスの生徒だけ、つまり16~17歳の子どもたちにだけに教えようと考えています。



政界の反応はどうでしょうか。


社民党(SPD)の教育の専門家は「わが闘争」は「恐るべき奇怪な本」だが、


「この反ユダヤ主義的で人間を侮蔑している闘争文書を歴史的に仮面を剥がし、


プロパガンダのメカニズムを説明することは、


現代の学校の授業で資格を持った教員たちが行うべきこと」


と説明しています。


右派ポピュリズムが台頭している現在、


人道主義的価値観と民主主義の原則を広めることは不可欠であると考えているのです。



ヨハンナ・ヴァンカ教育相は「わが闘争」の再販を支持しています。


学校の授業で取り扱うよう要請も。


校訂版は「政治教育に貢献するべく、それにふさわしく平明に書かれている」と述べています。



参考リンク(ハンデルスブラット)


参考リンク(n-tv)



私は、学術的にきちんと「わが闘争」を検討することは重要だと思っています。


不快だからと言って避けて通っていたら、ナチスとは何だったのか、なぜ力を持っていたのか、


理解が不十分のまま過去と向き合うことになってしまいます。


膨大な注釈がつけられているこの新版が、


歴史学的な貢献となることを祈っています。



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詳しくは上記、HPをご覧ください。

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