12月4日にオーストリアで大統領選挙の投票が行われます。

「極右」と呼ばれている自由党の支持率が政党別でトップです。

自由党は政権にも入っていたことがある政党で、欧州では異例です。

オーストリアの人権団体SOS Mitmensch広報担当者によると、オーストリアにはベルギーやドイツに存在する「隔離線」、つまり極右を締め出そうとする政治議論がないといいます。

理由はナチスの過去に反省がないから。

自由党FPÖは70~80年代前半頃はリベラル路線でしたが、イェルク・ハイダーの選挙勝利で右派ポピュリズム、一部は極右へ方向転換しました。

ハイダーによって政党見取り図に変革が起きたとき、大連立政権は「隔離線」を引く機会を逃したそうです。

 FPÖはネオナチとつながっていると主張。歴史上、FPÖは右派ポピュリズムと極右の間を揺れてきたが、現在は極右が支配していると言えるのだそうです。

オーストリアとナチスに関しては、「加害者研究」は数年前に始まったばかりといわれます。


ユダヤ人への財産返還問題も明らかになっていない状況です。

オーストリアが過去と向き合おうとしてこなかった理由は、連合国の責任とも。


1943年の文書で、オーストリアはナチス支配の最初の犠牲者と表現されました。

モスクワ宣言です。

オーストリアは「ヒトラーの侵略政策の犠牲となった最初の自由国」とされ、

ナチス犯罪の追及は50年代には実際に終了してしまいました。


ヒトラーを支えたオーストリアの政治家は戦後も公職につきます。

オーストリアの3分の2のユダヤ人はオーストリア・ナチスに殺害されたにもかかわらず、巧みな交渉でイスラエルへの多額の賠償金支払いを逃れました。


戦後70年にあたる2010年のアンケート調査で、オーストリア国民の6割が過去の歴史の反省に反対の見方を示しました。00年の結果とほぼ同じだったそうです。

オーストリア人はナチスの過去に向き合う意欲を持っていないことが示されました。


さて、最後に、オーストリアとナチスの関係が描かれている傑作映画があるので、ご紹介します。

「愛の嵐」(ドイツ語: Der Nachtportier)(1974年)というイタリア映画です。



オーストリアナチスと、自由党のことが描かれている映画で、オーストリアの政治状況がよくわかります。


シャーロット・ランプリングが上半身裸で、ナチスの軍帽、サスペンダーを身につけた姿はとても有名ですね。

ダーク・ボガードもとても素敵です。




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