ドイツ語の再帰動詞、難しいですよね。

再帰代名詞との組み合わせで1つの意味を表す動詞を再帰動詞といいますが、
マスターするのはなかなか大変です。

ところで、再帰動詞には、2種類ある、というのはご存知ですか?

Echte reflexive Verben  ホンモノの再帰動詞

Unechte reflexive Verben ニセモノの再帰動詞

ホンモノとニセモノ…

これはいったい何でしょうか。

ニセモノのほうから解説しましょう。

waschen (洗う)という動詞を例にとります。

Die Mutter wäscht ihren Sohn. その母親は息子の体を洗う。

Er wäscht sein Auto. 彼は車を洗う。

waschenは、4格目的語をとる、普通の他動詞ですね。

でもこれが、「自分自身を洗う」だと、どうなるでしょうか。

Die Mutter wäscht sich jeden Morgen. その母親は毎日、体を洗う。

Ich wasche mich täglich. 私は毎日、体を洗う。

ここで再帰動詞のお出ましです!


このように、本来は再帰動詞ではないけれど、再帰動詞っぽくも使う動詞のことを、

Unechte reflexive Verben ニセモノの再帰動詞

というのですね。

ここでちょっと注意ですが、

waschen の場合、さらにもうひとつ目的語を置くと、再帰動詞は3格になる、というルールがあります。

難しそうに聞こえますが、例文をみれば簡単です。
文法の教科書で目にしたことがある文だと思います。

Ich wasche mir  die Haare.

die Haare という目的語があるため、再帰動詞は mich ではなく、mir ということです。

ニセの再帰代名詞、お分かりいただけましたか?


それでは次に、ホンモノの再帰動詞について。

ホンモノの再帰動詞は、再帰代名詞を必ず伴い、その再帰代名詞は省略できない、つまり再帰代名詞をいつもセットで使う動詞のことです。

細かく言うと、これにはさらに2種類あります。

ひとつが、純粋なホンモノの再帰動詞

もうひとつは、ホンモノの再帰動詞の "フリをしている" 再帰動詞(‼)です。

後者から見ていきましょう。

Der Student freut sich auf die Semesterferien.



その学生は学期休みを楽しみにしている。

freuen は必ず再帰代名詞を伴う、ホンモノの再帰動詞です。

waschen のときのように、別の目的語や代名詞をもってきて、
”Der Student freut seine Mutter...”というような文章は作れません。

でも 辞書をみると、

Ihr Geschenk freut mich sehr.
贈り物はとてもうれしいです。

というような文が載っていますね。

これは再帰代名詞なしで4格目的語をとる文ではないか、一体どういうことだ!と思うでしょう。

実は、二つの文は、意味と文構造が違うのです。

Der Student freut sich auf die Semesterferien.
の文では、Freude empfinden (喜びを感じる)のであり、

Ihr Geschenk freut mich sehr.
は、Freude verursachen (喜びを生じさせる)なのです。

最初の文は人が主語、次の文は主語がモノで、構造も違います。

少々ややこしいですが、freuen, ärgern, fürchten, verlassen などは再帰動詞で使う場合は必ず再帰代名詞を伴うため、これらの動詞もホンモノの再帰動詞の仲間に入れるわけですね。

で、最後に残っている「純粋なホンモノの再帰代名詞」、これは常に再帰代名詞とともに使われなければならない動詞です。
再帰代名詞なしの用法はありません。

Ich beeile mich. 私は急いでいる。

Der Mann bildet sich etwas ein.  その男は思い込みが何かある。

などです。

この場合、mich, sich の省略は不可です。


以上で再帰代名詞の説明はすべて。

複雑と思っていた再帰動詞も、こうやって紐解いていくと、頭がすっきりしませんか?

もう再帰動詞はこわくないですね!!

自信をもって、会話や作文でどんどん使っていきましょう。


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